「あん」を観る

東北はこの週末ようやく梅雨に入った。
48年ぶりの遅い梅雨入りだったようですね。
こんな雨の日は自転車も乗れないのでゆっくりと映画鑑賞
「萌の朱雀」で史上最年少でカンヌ国際映画祭新人監督賞を受賞
「殯の森」ではカンヌ国際映画祭グランプリを受賞した河瀬直美監督の最新作「あん」
以前、BS放送で「殯の森」を観たことがあった。
認知症を患った人たちと介護スタッフと共同生活をしている。
その患者の一人とスタッフのふれあいを通じて人間の生と死を描いた映画。
カンヌがとても好みそうなアートな映画でした。
河瀬直美監督はカンヌ映画祭のコンペティション部門の審査員にも選出されている。
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彼女の最新作「あん」を観ました
どら焼き屋の雇われ店長の千太郎(永瀬正敏) ※これは映画の後からわかってくる
ある事件から、この店のオーナー(浅田美代子)に莫大な借金を作ってしまう。
それを返済するために働く、けっしてどら焼きが好きではない。
狭い店舗で彼はただひたすら働いている。

どら焼き屋に毎日のように立ち寄る中学三年生のワカナ(内田伽羅)がいる。
彼女は一羽の鳥を飼っているがワカナの母親は、この籠の鳥が狭いアパートの部屋で鳴くのをうっとおしく思っている。
ワカナには父親がいなく母子家庭。
母親ともうまくいかず口もきかない。心を許せるのは、この籠の鳥だけだ。
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ある日、どら焼き屋に一人のおばあちゃん、徳江さん(樹木希林)がやってくる。
徳江はこの店で働きたいと言い出した。
徳江「ずーっとあんを作ってきたのよ、もう50年も」「半世紀よ・・・・」
彼女はハンセン病患者だった、もう治っていたが。
14歳からずっとハンセン病療養所で隔離され生活してきた。

ハンセン病はかつて、らい病と呼ばれた。らい菌による感染症で、致死病ではないものの、
闘病が長引けば顔や手足が変形してしまう。その独特の症状から恐れられ、
患者やその家族は長い間差別の対象となってきた。

この三人には共通点がある
ハンセン病棟で、かごの鳥のように生き続ける徳江
どら焼き屋の小さな「鳥かごのような」店舗の中で生き続けている千太郎
母子家庭という「カゴ」の中で、外へ飛び出したいと思っているワカナ
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徳江の作ったあんが評判になり、行列まで出来る店になるが、ある日お客がまったく来なくなる。
千太郎とワカナは病療養所へ徳江に会いに行く。。

もっと書きたいがこの辺で。。

樹木希林の演技が涙をそそりました。
どら焼きやで生き生きと働く徳江、彼女が残した録音テープの言葉に私は泣いた。

ひらがらの最初の「あ」
そして最後の「ん」
日本語のひらがなの最初と最後の文字である
この二つの言葉で全ての事を表現できる印象的な言葉だと感じた。

by koji_sagara | 2015-06-29 23:31 | 映画・本・音楽 | Comments(0)